自転車のピクトグラムをおもしろがる
自転車のピクトグラムはおもしろい
街中にはピクトグラムがあふれている。
中でも自転車のピクトグラムはおもしろい。
簡略図なのは重々承知している,でも自転車ってこんな形だったけ。この自転車はちゃんと走れるのだろうか?ボディを支える線が足りなさすぎじゃないか?跨ったらぐにゃりと曲がってしまいそうだ。
ピクトグラムは最小限の線と図形で作られているためか,漢字のようにゲシュタルト崩壊が起こりやすいみたいだ。さらに,自転車という多くの人が知っているけど構造を細部までよく覚えていないモノだと特にゲシュ壊(注:ゲシュタルト崩壊)しやすいのではないか。
このピクト,見つめ続けると右を向いてる犬の姿にも見えてきた。おもしろい。
この図のように,車体の一部が隠れていたりするとゲシュ壊が加速する気がする。おもしろい。
地面のピクトはさらにざっくりしている
してんしゃ…と字は消え入りそうでも,ピクトははっきりした線で力強く描かれている。地面に描かれている線は溌溂としていて繊細さがないため,ゲシュ壊の度合いがすごい。なんだこれ。眼科の視力検査でかける黒縁のごついメガネ???
よく見ると後輪とフレームの関係が不思議なことになっている。だまし絵みたいだ。
これは博士キャラのフクロウの正面顔に見える。おもしろい。え?私だけでしょうか。
京都のピクトはママチャリが多い
実は今までのピクトは東京で撮影したもの。マウンテンバイクのような,カゴがないスポーティな形の自転車がアイコンとして使用されていた。
一方で,京都で見つけた自転車ピクトはママチャリが多かった。なぜだろう?
カゴというディテールが描画されている一方,フレームは限界まで簡略化されている。
もうこれ,漢字の「入」じゃないか?と思ったら向きが逆だった。
こちらでは,2つのタイヤが完全に独立しているうえ,ハンドルとフレームとサドルが2本の線だけで表現されている。究極の簡略化だ。それでも手放さないカゴの表現。
これだけシンプルでも自転車に見えるのがすごい。ただ,見つめているうちにふと気を抜くと,異国の文字に見える瞬間がある。おもしろい。
レアピクト
こちらは京都で見つけたマウンテンバイク型。
自転車に気を付けて!という,車の運転手へのメッセージ。
車輪がべた塗表現されているのが珍しい。そしてその車輪の上に棒を浮かべることでエクスクラメーションマークを表現している。かわいい。
これも珍しかった。何が珍しいって,自転車が右向きに書かれているのだ。なぜか左を向いているピクトが多いなか,潮流に逆らって凛と右を向いている。見習いたい。
ゲシュタルト崩壊のお口直しに
これだけ続けざまに自転車ピクトを見ると,いよいよ自転車本来の形を思い出せなくなってくる。頭にもやがかかったようだ。
最後に写実的なピクト(それをピクトと呼ぶのかは置いといて)を見て,答え合わせとしましょう。
はー,おもしろかった。