房総を暴走する ~B.B.Base初心者レビュー~
コロナ禍で新しい趣味が欲しくなった
ってヒト、多いんじゃない?
ご多分に漏れずわたしも、外でできる開放感のあるアクティビティないかなぁと思っていた。そしたら魅力的なのあるじゃん!ロードバイク!!
このたび、ロードバイクに2回くらいしか乗ったことのない私がB.B.Baseを使ってサイクリングを楽しんできたので、自転車初心者として勝手にレビューしたいと思う。
説明しよう!B.B.Baseとは!!
Boso- Bicycle- Baseの略で、両国駅から千葉県内各地へ非定期運行するJR東日本の列車のことである!(途中乗車・下車も可能)
何がすごいって、この電車、車両の中に自転車を持ち込めるのだ。
どこか遠くでサイクリング楽しみたいけどそもそもそこまで自転車でいけないわ、という人におすすめ!ていうかぶっちゃけ自転車に興味ない人にもおすすめ!なぜなら私がそうだったから!
予約の時の注意点は、自転車を持ち込むならB.B.Baseホームページからパッケージを予約すること!指定席を予約するとサイクル列車ではなく一般車両として扱われてしまうため、自転車を解体して輸送バッグに入れなければならなくなる。当日それで揉めてるひともいた。楽しい旅の始まりにしょんぼりしてしまうのは避けたいので気を付けてほしい。
朝 8:54 両国発
朝はB.B.Base始発の両国駅から電車に乗り込んだ。
同行者は自分のロードバイクに乗って両国駅までやってきた。わたしは自分のバイクを持っていないので、両国駅前徒歩1分にあるB.B.Baseバイシクルステーションにてロードバイクをレンタル。レンタルの予約はとても簡単でホームページから申し込むだけ。自分の愛車を持っていない初心者にもとてもやさしいサービスだ。
予約した自転車を受け取る際、バイシクルステーションでおじさんが耳より情報を教えてくれた。駅前のベッカーズでB.B.Baseの乗車券を提示すればドリンクサイズアップが無料とのこと。早速、朝ごはんにホットサンドとコーヒーをいただいてから、自転車を押して駅構内へ向かった。
入り口は通常の改札ではなく、改札向かって左手の線路沿いを進んだところにある。おねえさんに切符をチェックしてもらって、普段は空いていないフェンスをくぐって構内に入る。普段は通れない場所に入るって、特別感あっていいよね…!!
しかも、そのフェンスの先に待ち受けるのは…
幻の!両国駅3番線である!!!!!
現在通常運行では3番線ホームは使用されておらず、切符を持っていても入ることはできない。普段は隣のホームや鉄格子で閉ざされた隙間から覗き見ることしかできないのだ。
そんな3番線ホームに珍しげな車両がスタンバイしている情景に、まったく鉄道に詳しくない私でもワクワクしてしまう。なんかすげぇ~!
普段とは違う特別感をひしひしと感じ、大興奮のまま車両に乗り込んだ。
車両内
車両内にはバイクスタンドが設置されており、自転車をがっちりと固定可能。1座席につき1スタンドが設置されているため、絶対に密にならない作りだ。
新幹線や地方在来線のボックス席で旅気分が高まるとミニ宴会が始まったりするが、この車両の中はこれから自転車乗る人たちだらけなので誰も酒も飲まない。昨今の、感染対策にいろいろ気をつかう旅に最適なんじゃなかろうか。
ほかの乗客の方を見ると、自転車ガチ勢っぽい恰好の人からゆるく楽しもうとしている方まで客層はいろいろだった。近所のスーパーにでも行くの?という感じの服装の人もいた。行先でどのような旅を計画しているかによってさまざまなのだろう。
今回、我々は干潟駅まで電車に乗って向かう。そこからは銚子駅まで観光しながら自転車で移動し、帰路に就く計画だ。
干潟駅到着
こっからは自転車で移動だ。借りた自転車いいやつだ!!!!こぎやすぅい!!
とはいえ道路が狭いのでそろりそろりと安全運転、ママチャリスピードでまずは第一の目的地、道の駅 季楽里あさひへ向かう。
ここがめっちゃ面白くて!道の駅に売ってるその土地のモノってすべてが魅力的すぎない??
例えばこれ、”餅”である。
こちら、千葉・房総の名物、性学もち(せいがくもち)というらしい。もちはもちでも、もち米じゃなくってうるち米から作るそうだ。千葉出身だけど初めて聞いたよ…。
あとはこれ!
親指か!って大きさの落花生、おおまさり。
などなど、気になったものたちを購入して、いったん休憩することにした。
この左上のやつ、ご存じですか?
千葉県民なら給食で食べたことあるかもしれない麦芽ゼリー。ココアプリンみたいでおいしいんだ、これが。
スプーンはもらえなかったので直ですすって食べた。ここで今日イチの肺活量を使った。
せっかくだし性学餅もいただこう!ヨモギの芳香がしっかりきいていておいしい。あんこと一緒に食べたらおいしそうなお味。
ひたすらに漕いだ後のお昼は
今回、なーんも調べずに走り始めたものだから、よくわからない道を沢山通った。
あたりは日本の夏の原風景…。最高…。
借りたバイクがいいやつすぎて全然疲れない。坂道も楽々。こんな体験したらロードバイクほしくなってしまうな…。だが、しばらくひたすら無心で漕いでいるとさすがにおなかが減ってきた。
せっかく海の近くに来てるんだからお昼は海鮮一択だよね、なんて話していたら、道中偶然回転ずしを発見した。早速お店に滑り込み、海の幸を堪能することにした。
このお寿司屋さん島武水産がすごかった。
もう、レーンを見て笑ってしまうくらいネタが大きい。
でかいだけじゃない!全ネタが魅力的!
しあわせ…。程よく疲労した四肢に糖と脂がいきわたる…。
よし、最後は銚子の先っちょまでひとっ走りだ!
銚子の先っちょ、つまり犬吠埼
銚子の先っちょ、つまりチーバくんの耳の先に当たるのが犬吠埼である(千葉県民は地理を語るときにチーバくんを引き合いに出す。本当に)。
犬吠埼テラステラス(誤記ではない、テラステラス)というおしゃれなスポットがあって、カフェなどで一服できる。
テラステラスの中のカフェでは世界丼フェスタ(?)的なメニューを提供していた。一瞬時が止まったかと思った。
おまえは今まで食った丼の数をおぼえているのか? pic.twitter.com/nN1zOfWrfJ
— ありくい (@arikui_peropero) 2021年9月20日
テラステラスの駐車場から海側に降りていく道があったので海側に降りてみた。
するとこの絶景である。
そして陸地側を振り返ればこれである。
地層がミルフィーユのようだ。
ここら辺一帯の地層は白亜紀浅海堆積物と呼ばれている。
国の天然記念物である。1億2000年前の地層が、ひょっこり地表に出ているということだ。そんなことある…???(あるのだ、それが。)
つまりは私が今踏みしめているこの地面も、恐竜たちの時代を海の底で見守り続けていたのかもしれない…。
地層と海辺を満喫したら、ゴールの銚子駅に向かう。
銚子駅、到着!
銚子駅には犬吠埼からだとおよそ数十分くらい。今までの道のりからしたら近いもんだ。あっという間についてしまった。
なんとなんと、銚子は太平洋岸自転車道という現在整備中の全長1200 kmにも及ぶサイクリングロードの始発点なのだそう。なるほどね~、自転車乗りの方々にとってみれば聖地だなぁ…!もちろん自転車初心者がゆっくり漕いで旅してもすっごく楽しい土地だったけどね!
ということで全長30 kmほどのライドはここで終了した。B.B.Baseのチケットには銚子の指定店舗で使えるバウチャー券がついていたので、お土産買うのもも忘れずに!銚子名物のぬれせんべいがおすすめ!
なんとここで私は痛恨のミス、写真を撮る前にぬれせんべいを食べてしまった。いっぱい自転車こいだ後のぬれせんべいのお味はぜひ体験してみてください!
まとめると…
観光+バイク旅、たのしぃ~!!!
B.B.Base、ぜったいまたいく~!!!
おまけ
銚子駅のロータリーには信号旗の暗号がそこかしこに仕込まれている。「この謎、帰りの電車の中で解こう」などと盛り上がっていたらロータリーの真ん中の公園にネタバレがしてあって拍子抜けした。全然謎じゃなくて笑った。