重曹を入れすぎたホットケーキの救済方法
初めて万人の役に立つ記事を書きます
休日の朝、早く起きることができたあなたは、キッチンを片付け、洗濯を済ませ、トイレ掃除もやってしまって早くも充実感に包まれています。時計を見るとまだ8:30。そろそろ朝ごはんの準備でもしようと、そしてどうせなら休日の朝にふさわしいメニューにしようと思案します。そうだ、ホットケーキを作ろう!ホットケーキミックスはないけど、こんなの簡単です。小麦粉、卵、砂糖に牛乳。そしてベーキングパウダーを少々(あ、ベーキングパウダーないや。そしたら重曹にしよう)。火にかけるとこんがりといい匂いがします(なんか今日焦げるの早いな)。焼き終えたらコーヒーをお供に、バターと蜂蜜をたっぷりかけて、いただきます!!!!
おいしい~!!!はあ、早起きしてよかったなぁ~、素敵な一日の始ま
苦ぁぁぁぁっぁぁっっっっ
っ!!!!!!!!
毒?????
何かまずいものを入れてしまったのか?洗剤でも混入させたんか?
…
違います。
重曹です。
重曹はベーキングパウダーの主成分ですが、入れすぎると苦くなってしまうのです。苦くならないよう、ベーキングパウダーには工夫がされています。生地が焦げやすかったのも重曹が多かったせいです。重曹をベーキングパウダーと同じ感覚で使用するとこのような大惨事が起こるのです。そう、これは誰にでも起こりうる悲劇…。次の被害者はあなたかもしれません…。
(私だけじゃないよね??)
どうやったら食べられるようになるか?
体が飲み込むのを拒否するレベルで苦い毒のホットケーキを作ってしまったが、どうしても食べ物を無駄にできず、捨てられない。もう少し粘ってみよう。
1)バターと蜂蜜で苦みマスキング作戦
苦みを感じるということは、苦み物質が舌の味蕾に結合しているということだ。なるべくその機会を減らしてやれば苦みを感じないはずである。舌表面に油分でコーティングできれば苦みを感じにくくなるはずだ。一緒に食べるバターの量を増やしてみよう。さらに大量の蜂蜜をかけて苦みを上書き作戦!!!!!!
しかし…
終わった…。この作戦はだめだ。
最初はいいのだ。バターと蜂蜜が混然一体となりホットケーキ気分を最高に盛り上げてくれる。口の中でにぎやかなパーティが始まる。しかしヤツは突然、宴もたけなわ…といったタイミングで現れ素敵なパーティを台無しにしてくる。そしてもうみんな帰った後も口に居座り続けるのだ。早く帰れ。
2)塩レモン作戦
作戦1が失敗に終わった段階で、重曹の苦みの解消法について調べてみた。
重曹自体はなめてみても苦くないので、調理の過程で苦み物質ができていることがわかる。重曹は炭酸水素ナトリウムといって、加熱により二酸化炭素・水・炭酸ナトリウムに分解する。つまり熱すると二酸化炭素ガスが出るので、これで生地を膨らませるために入れるわけだ。厄介なのが副産物の炭酸ナトリウムで、これが苦い。
ただなんと、炭酸ナトリウムは中和できれば塩と二酸化炭素に分解されるのだ。それはつまり…!すっごく簡単に言えばすっぱいものと食べれば苦くなくなるはず!
冷蔵庫に何かないかと探したところ、去年つけた塩レモンを発掘した。塩レモンと蜂蜜をホットケーキにつけて食べてみる。
んんん…??
…????
しょぱ!!!
当たり前だ、塩レモンだもん。
だがしかし苦みは薄れている気がする!!!これは僥倖!
3)お酢作戦
ただ純粋にすっぱいものといえばもう酢酸しかない。つまり酢だ。
酢の原液につけてしまったら、またすぱ!!!となるのは目に見えている。そこでお酢を水道水で二倍希釈した溶液を作り、そこにホットケーキを浸して置いておく。そして食べる前にレンジでチンしてみた。酢酸は揮発性なので、もしすっぱすぎるほど残っていたとしてもレンチンで飛ばしてしまえばいいかなっと思って。
どうだろう…
…
うま~……。。。。。
良かった…。ビビりながら食べたのでよくわからなかったのでもう一口。
すごい!苦くな~い!!ちょうどすっぱくもない!(なんとなくお酢っぽいにおいは残っているが)
お酢のおかげでホットケーキを無駄にすることなく食べきることができた。
酸であればなんでもいいと思うので、オレンジジュースに浸してクレープシュゼット風にして食べるのもいいかもね?!?!?!
ということで、もし同じように毒ケーキを作ってしまった人がいましたらお酢+レンチンでどうにかなると思うので試してみてください。
(あり)